住野よる「君の膵臓をたべたい」のあらすじと魅力をネタバレなしで解説!対極な二人の出会いと成長を描く物語!

本紹介

本記事では、住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」をご紹介します!

この作品は累計260万部を突破した大ベストセラーで、2017年に実写、2018年にアニメでそれぞれ映画化されています。

タイトルや設定だけを見るとよくある恋愛もののように思われますが、実際には「生きる」ことの意味や、人との関わりについて問いかけるような非常に深い作品になっています。

まだ読んでない方にもわかりやすいように、ネタバレなしであらすじと面白さのポイントを解説します!

この作品は、「落ち着いた性格の主人公」「奇跡のような出会いと成長を描く物語」「人生の意味を問いかける作品」が好きな人に特におすすめです!

他人との関わりを避けてきた高校生の主人公は、クラスメイトの人気者「山内桜良」が膵臓の病気で余命いくばくもないということを偶然知ってしまいます。

皆には内緒にしておいてほしいという桜良の願いを承諾した主人公はそれ以降なぜか桜良によく絡まれるようになり、桜良に引きずりまわされる形で交流を深めていきます。

自分とは対極にいるような桜良との関わりの中で徐々に変わっていく主人公ですが、病気は着々と桜良の体を蝕んでいて…

面白さポイント紹介

ポイント1 人に寄りかからない強さを持つ主人公

この物語の主人公は、自分の世界を自分一人で完結させて、誰にも寄りかかることなく生きていく強さを持っている人物です。

本人は自分のことを「臆病で自分の殻に閉じこもっている」と評価していますが、自分の生き方には満足していて、独特の信念と誇りを持っています。

自分と他人の間にしっかりと線を引き、余計な同情や心配を押し付けない主人公の強さはヒロイン「山内桜良」に取り繕いや隠し事のない日常を与え、彼女の心を救っていきます。

人に依存したり、弱さを押し付けたりすることを自分に許さない主人公の生き方はとても尊敬できるところがあるので、きっとあなたも好きになることができると思います。

ポイント2 人との関わりを恐れないヒロイン

ヒロイン「山内桜良」は、主人公とは対極のような性格をした人物です。

人との関わりを心から楽しみ、誰かと心を通わせることこそが「生きる」ということだと信じています。

人との関わりをなるべく避けようとする主人公にも積極的に関わりにいき、最初は困惑していた主人公も徐々に人と関わることの素晴らしさに気づいていきます。

また桜良は、「生きる」ということに対してもとても深い考えを持っており、彼女の人生に対する姿勢や考え方にはハッとさせられるものがあります。

今という時間と全力で向き合い、人や世界を愛し、人や世界から愛される桜良の姿からは、生きることの素晴らしさがあふれています。

主人公とともに桜良の生き方や魅力に触れていくうちに、きっとあなたも桜良を好きになることができると思います。

ポイント3 主人公とヒロインの関係の変化

この作品で最もお勧めしたいのが、主人公とヒロインの二人ならではの独特な関係が築かれていく様子です。

主人公とヒロインは、通常であれば一生関わらないような対極の性格を持っていながら、奇跡的に関わるようになり、お互いの自分にない部分を尊敬していくようになります。

関わりを通じて成長し、言葉には表せない大切な関係を作り上げていく二人が、出会えたことに心から感謝するようになっていく様子はとても尊く、読んでいる側も嬉しくなります。

また、二人の関係の変化を感じられる要素として主人公の名前の表記があります。

結末部分に至るまで主人公の名前は読者に明かされず、代わりに「【仲良し】くん」といったように、読んだ相手と主人公との関係性が表記されていきます。

この【】内の文字を追っていくと、二人の関係の変化をより感じることができますので、こちらも追いながら二人の関係が行き着く場所をぜひ見届けてください。

最後に

この作品は、よくある恋愛ものと思われがちな作品ですが、恋愛の要素は実際にはそこまでなく、人と人が出会い、成長していく様子に重点が置かれています。

軽くて読みやすい文体でありながら、深い内容を描いている作品ですので、ぜひ一度読んでみてください。

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